ワールド・ユース「
日本vsオランダ」を観戦。
全ては、オランダの左ウィング、オブス・アベイエから始まった。なんなんだこいつは。とんでもない怪物である。日本守備陣が、どれだけ必至に喰らいついても、ファールで削ろうとしても、彼は全てを弾き飛ばし、置き去りにしてしまった。日本の右サイドは、怪物によって序盤でズタズタにされてしまい、圧倒されているうちに2失点を喫する。正直、大量失点を覚悟をした。
しかし、20分を過ぎると、日本が徐々に相手のスピードに慣れ始め、ボールをキープできるようになる。さすがに、中盤で渡り合うのは避け、シンプルに相手陣内の深い位置へ放り込むことを日本は徹底。押すとこは押す、引くとこは引くといった、意外なほど懐の深いプレーの出来る若き日本イレブンに、関心しながら前半を終えた。
後半、オランダは勝負を決めようと、猛攻を仕掛けてくる。しかし、同じ轍を踏まないのは、この代表の実力の証左であろう。多少無理をきかせて、何とか食い止めてしまうのだ。64分にセットプレーから平山が1点を返すと、試合終盤までは完全に日本ペース。地元オランダを、最後まで際どく追い込んだ。
結果的には、1-2の敗北となってしまったが、この代表には底力がある。オランダ、ベナン、オーストラリアと、伝統的に日本が苦手としているタイプのチームばかりで、厳しい組み合わせではあるものの、1試合でも多く、世界の舞台で経験を積ませてあげたい。
~ワールド・ユース グループA 第1節~
オランダ2-1日本
=採点=
GK:西川周作6.5
DF:中村北斗5.5 増嶋竜也5.5 柳楽智和6 水本裕貴6
MF:小林祐三5.5 本田圭佑5.5 兵藤慎剛5.5 家長昭博6
FW:苔口卓也5.5 平山相太6.5
Sub:カレン・ロバート5.5 水野晃樹6.5 森本貴幸6
Coa:大熊清5.5