紙吹雪のなか、日本代表選手らが優勝トロフィーを掲げる姿は、とてもいいシーンだった。あのような素敵なシーンを目にしたのは久しぶり。
本当に、おめでとうございます。
WBCで一番感謝したいのは、野球ってやっぱり面白い、と再認識させてくれたこと。こんなに野球に熱中したのは、近年ではなかったもの。
来たるシーズン、ビール片手に、ニッポンの野球を見に行こう。そう思った。
少し遅れたけれど、日韓戦の感想を。
素直に、勝ってよかった。正直、それ以外に何も無い。本当に、良かった。
そこで、やはりイチローについて。
前の日韓戦のあと、プレーヤーとしての素晴らしさを再認識すると同時に、リーダーとしての軽率さを批判した。日韓戦に勝利したいま、基本的に、自分の立場は変わらない。この日もイチローは素晴らしく、相手にとって、どんなに嫌な存在だっただろうと思う。ただ、試合後の強気な発言には、首を傾げざるを得ない。
もっと正確に言えば、今までに見たことのなかったイチローの姿に対して、どのようにそれを受け止めていいのか困惑している。リーダーとして、みんなの気持ちを代弁し、責任を一身に背負おうとしているとも取れるし、一人だけ先走りすぎているようにも取れる。
まあ、これはリーダー論というコインの表と裏で、サッカーで言えば、「柱谷か井原か」と言ったところ(やや極端&古いけど)。もう少し、ゲームとは関係のないところで、イチローの今後の発言は注意して追っていこうと思う。
とにもかくにも、明日は日本野球界にとって歴史的な日になることを祈るのみ。
期待しています。
昨日の韓国戦。
悔しかったなぁ。なんか、言いようのない脱力感が覆ってしまって。
たいした野球ファンでもない自分がこうなのだから、関係者やあまたのフリーク達の失望たるや、いかばかりだろうか。
負けては、絶対にいけない、試合だった。
日韓戦だから、リベンジ・マッチだから、日本野球の未来が掛かっているから、準決勝に進まねばならぬから。
全てを含んで、絶対に負けてはいけない試合だった。
WBC全体を通じて、日本の野球は“美しすぎる”と思った。
これは批判しているのではなく、素直に、「美しいニッポンの野球」に惚れたのだ。
しかし、その美しさの部分で相手に上回られてしまったのが、悔しさにさらに拍車をかける。それぐらい、昨日の韓国は、美しく勝利した。
まだ、敗退が決定したわけではないので、とやかく言いたくないが、これは決して日本の野球文化の敗北を意味するわけではない。だから、そのような論調のメディアには信用を置かないつもりだ。
しかし、はっきりと批評はするべきで、その上で、自分はイチローを批判したい。
彼のプレーは素晴らしかった。しかし、リーダーとして、あのような普段見せない感情を吐露してしまうのはどうかと思う。今回のWBCをザッと見たなかで、自分は、イチローのこの大会に臨む強い意志に、さらなる尊敬の念をおぼえたと同時に、今まで抱かなかった不快感もおぼえた。
あなた一人で闘っているのではないのだ、と。
野球人であるなら、打って・投げて・走って、それで表現していくしかないではないか、と。
この素晴らしきナインが、あと3年も見られないのは正直ツライ。
みっともないが、メキシコの大勝を心から願う。
誤審騒動の一番の被害者。それは、日本代表に尽きる。あれでは、納得いくはずがない。日本サイドは、取れる措置は全てとり、どんどん主張をしていって欲しい。
一方、誤審騒動で唯一良かったこと。それは、アメリカのメディアがこの問題をトコトン突き上げたことだろう。
このWBCという大会は、メジャーの主催で、世界大会としてはどう考えてもおかしなルールが、元々まかり通っていた。その問題点の氷山の一角が、アメリカを巻き込む形で発生し、それがこうも大々的に報道されたことによって、次回からはいい加減な大会に出来なくなったのではないか。
願わくば、この大会でアメリカには優勝して欲しくない。そうすることで、彼らを更に本気に出来るから。アメリカが本腰を入れた時、始めて真の世界一決定戦が実現するはずだから。
彼らが散ったのち、さらにメジャー優位のルールを彼らが押し付けてきたら・・・。
いま、アメリカの度量の広さが問われている。